ボルチモア　ワシントンDC　メイリングリスト

困ったときに行く車修理屋さん。

今日は、わが家の車を売るときに知ったちょっと遠いけど行く価値のある
（車と修理の程度によります）車修理屋を報告します。軽い気持ちで読んでいただければ
幸いです。
     わが家には、メーリングリストにも出しましたが、９１年製のワゴン
（Mercury Sable, Ford Taurusと同じで販売店が違うだけ）がありました。１０年選手で、日本
ならそろそろ引退というところでしょうし、９０年代前半のアメ車ということで少
しは良くなっているとアメリカ人は言いますが、決して日本車と比べられる乗り心地
ではありませんでした。しかし、わが家の経済状況からはそうも言っておられず、３
年間乗ってきました。わが家で日本人３代目です。
さて、帰国に備えてこの車を処分しなければならなくなりました。引き取って
下さる方がいるかどうか、心配していたのですが、メーリングリストのお陰で幸運な
ことにも、この車の買い手が見つかりました。以前、Pensylvania州の人に車を売っ
た時は、inspectionは必要なくその場でTitleを渡し、checkを貰いましたが、今回は
州内での売買です、みなさんもご存じのように、TitleとMD inspectionが必要です。
そこで、inspectionをしてくれるところを探しました。どこのガソリンスタンドや自
動車修理工場でもだいたいやっていますし、最初は軽い気持ちで近場であたってみま
した。Metroの隣のShellやMt.Washington Autohouseなどです。
    ところがびっくり。新車ではないので何かあるだろうから、３ー４００ドルく
らいはしょうがないだろう、もしかすると５ー６００ドル位はかかるかもと覚悟はし
ていました。しかし、なんと評価は、１５００ドル強。当然、必要な修理は是非とも
やって貰おうとは思っていましたがこれは予想に反してあまりに高すぎる。ちょっと
待ってくれ。引き渡し価格とも差がないではないか。これは困った。明細を見てみる
と、check pointに疑問なものもあるし、パーツの単価や工賃も高すぎる。やはり、米
国で信じられない産業の双璧をなす（歯科と自動車修理工場だそうです。あくまでこ
の国での話です。歯学部の先生方、気を悪くしないで下さい。冷や汗。）と以前から
聞いていましたし、自動車工場で高く見積もられた経験もありますので、ここは粘る
しかないと密かに決心しました。
    labやofficeなどでも話しまくりました。みんな同情してくれて、いろいろ情
報を提供してくれました。その中で一人のtechnicianが提供してくれた自動車修理工
場に行ってみることにしました。ユダヤ人人脈から得た情報によると、”Columbiaに
住んでいるあるユダヤ人のおじいさんがMD inspectionをReisterstown Roadのgas
stationに出すと７００ドル位かかると言われたのがそこの中国人の店では８０数
ドルでやってくれた”というものでした。本当ならきっとうちのも安くやって貰える
のではと、教えて貰った電話番号に予約のため電話しました。ところがそこの叔父さ
ん、商売気がないとのか、英語が下手で喋りたくないのか、非常にそっけなく、”予約
はいらない。朝７時からやっているから、来てくれ。（ガチャン。）’です。すぐに
もう一度ダイヤルして’ボルチモアからの行き方を教えてくれ’というと、無言で
す。そこで、’住所はと’と聞くと、渋々という体で教えてくれました。そこを、地図
でみるとWashingtonのほうに３０分くらい行ったLaurelという古い町の郊外にありま
した。    ちょっと遠いとは思いましたが、自分の評価とユダヤ情報を信じてというよ
り、溺れるもの、藁をも掴む’の心境で、早速、おやじの店に行ってみました。外見は
郊外のうだつの上がらない自動車修理工場です。事務所にはいると電気もつけていな
い暗い部屋に日本人でもいそうな顔をした初老のおやじが一人でいました。挨拶の声
は正しくあのそっけないおやじです。’inspectionを’と頼むと、’何のためか’と
以外にも聞かれました。とにかく、そこでの評価をして後で電話をすることとし、車
を置いて仕事に行きました。
仕事（といっても実験ですが）をしていても、評価の結果を聞く約束の時間ま
で、気も漫ろ、心はここにあらずという感じでそわそわして待ちました。ついに約束の
時間が来て連絡すると、”丁度良いところに連絡してくれた。今終わったばかり。計
算があるので、３０分後にもう一回連絡してくれ。”ちょっと、文脈がおかしいん
じゃないの”とは思いましたが、ここは”人のことを言ってられない。”と、日本人の
思考がまだ抜けない私は、自分の英語の会話を考えて、自分を納得させました。３０
分後、再度連絡すると、計算も終わり待ちかまえているだろうと思うと、予想に反し
て、声が小さい。（余計ですが、このおやじ低温でなかなか良い声をしている。）ま
ず、彼が修理必要点を列挙し始めました。”あれ。以前のところで指摘されたところは
全部とそれに加えて違うところも言っているぞ。” Bad sign. いよいよ最後に、評
価額。最後の審判です。おやじは申し訳なさそうにややためらいながら、”６百何十
何ドル何セント。これにinspection代と、Taxをくわえて、、、。”自分の耳を少し
疑いました。総額で７００ドル以下です。より多い修理項目数で、なんと半額以下で
す。需要と供給の資本主義社会の真髄です。親父さんの配慮とは別にこちらは、”ああ
それならすぐやって下さい。”という言葉が、そこまで出て来そうな気持ちをグッと
抑えて、一通りの質問をしたあとで、最後に”必要ならしょうがない”という意味の
こと言って、（言ったつもり。更に、伝わったかどうかは双方の英語力から当然疑問
です。）修理をして貰いました。
    この親父さんは終始ほとんど無表情でしたが、代金を支払う時には、”こんな
に大金を払ってこの車を買う人は、決まっているのか。”と心配してくれました。”
決まっている”と答えると、”それは良かった。”と言ってくれました。この親父さ
んがした各項目の仕事がgood jobか、あるいは適切かどうかは、現時点ではわかりま
せんが、親父さんの人柄は少なくとも信用できそうです。今のアメリカでもこんな人
がやっているということを発見できました。

Kwon's Auto Repair Service
3248 Fort Mead Rd.
Laurel, MD 20724
tel : 301-776-4919

です。Interstate 95からFort Mead Rd.(198)を東に進み、laurelの町を抜けて、
Baltimore Washington Parkwayを越えて、更に１マイル弱ほど行ったところの左側
にあります。Seven Elevenの一つ先です。
または、Baltimoreからなら、downtownを抜けて、Baltimore Washington Parkway
をWashingtonに向かい、Fort Mead Rd.(198)を東に進み、exitから１マイル弱ほど
行ったところの左側にあります。
韓国系の叔父さんで、無愛想ですが、MD inspectionは予約なしで原則的に
は、１日でやってくれます。土曜日も開いていましたが断れましたので、月から金曜日
のようです。やって貰う前に、まず評価（見積もり。適当な日本語が最近出てきませ
ん）をお願いして、連絡をして貰うか、電話して、確認の上、やって貰うことをお勧め
します。その時点で辞めてもらったら、いくらかかるのかは聞いていませんが、先に
いったgas stationや修理屋は４０から61.25ドルかかりました。
幸運を祈ります。

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